膝が痛い!は股関が関係する? おすすめの筋トレを解説

こんにちは。名古屋市名東区にある体幹トレーニング専門パーソナルジム ジェイトコアフィットジムの北村です。

今回は体幹トレーナーの視点から、膝と股関節の関係、膝に負担がかかりやすい動作、そして日常生活に取り入れたいトレーニングについて、研究や診療ガイドラインをもとに解説します。

階段を下りる時やしゃがんだとき、歩いている時など膝が不安定に感じるこのような経験はありませんか?

膝に痛みや違和感があると、多くの方は膝そのものに原因があると考えます。

もちろん、膝の関節や軟骨、半月板、靱帯などに問題が生じている場合もあります。しかし、膝の動きには股関節や足関節、体幹なども関係しているため、膝だけを見ていては分からないこともあります。

特に注目したいのが、股関節の筋力と体幹の使い方です。しっかり、股関節筋や体幹筋力が連動して身体が動いているかどうか。ここが一番大事になります。

膝の痛みは股関節と関係する?身体の仕組みを知ろう

私たちの脚には、大きく分けて股関節・膝関節・足関節という3つの関節があります。股関節は骨盤と太ももの骨をつなぎ、脚を前後左右に動かしたり、回旋させたりする関節です。

一方、膝関節は主に曲げ伸ばしを行いながら、歩行や階段の上り下りなどで身体を支えています。そして足関節は、地面に接する足の動きやバランスに関係しています。

例えば、椅子から立ち上がる動作を考えてみましょう。上半身を前に傾け、股関節と膝を伸ばし、足で床を押すことで立ち上がることができます。このとき膝だけが働いているわけではありません。股関節や足関節、体幹の筋肉も協調して働いています。

つまり、膝は単独で動く関節ではなく、股関節や足関節と連動しながら働く関節なのです。股関節の筋力や動かし方が変われば、しゃがむ・歩く・階段を下りるといった動作中の膝の動きや負荷のかかり方も変化する可能性があります。

ただし、膝が痛いからといって、必ず股関節に問題があるわけではありません。膝の痛みにはさまざまな原因があるため、痛む場所や症状、生活習慣なども含めて考えることが大切です。

膝が内側に入る「ニーイン」と股関節の関係

スクワットや片脚立ちをしたときに、膝が内側へ入る動きを見たことはありませんか?このような動きは一般的に「ニーイン」と呼ばれます。

ニーインは、股関節の内転や内旋、膝の動き、足部の位置などが組み合わさって現れることがあります。特に片脚で身体を支える場面では、股関節まわりの筋肉が骨盤や大腿骨の動きをコントロールする役割を担っています。

そのため、股関節の筋力や動作のコントロールが十分でない場合、膝の位置や脚全体の動きに影響が出る可能性があります。

ここで関係する筋肉の一つが、お尻にある「中殿筋」です。中殿筋は股関節を外側へ開く働きに加え、片脚で立った際に骨盤を支える役割があります。

また「大殿筋」は、股関節を伸ばしたり回旋させたりする働きを持ち、立ち上がりや階段昇降などでも重要な筋肉です。

ただし、ニーインが見られること自体が、必ずしも膝の痛みやケガを意味するわけではありません。身体の動きには個人差があり、膝が多少内側へ動いても問題がない場合もあります。

重要なのは、膝の位置だけで判断するのではなく、痛みの有無、動作の安定性、運動の負荷などを総合的に確認することです。

膝の痛みには股関節の筋力トレーニングが効果的?

では、股関節の筋肉を鍛えることは膝の痛みの改善につながるのでしょうか?この点については、特に「膝蓋大腿部痛」と呼ばれる膝の痛みに関する研究が行われています。

膝蓋大腿部痛とは、膝のお皿の周辺や裏側に痛みを感じる状態で、スクワットや階段昇降、ランニングなどで症状が出ることがあります。

2019年に発表された国際的な臨床診療ガイドラインでは、このような膝の痛みに対して、股関節と膝関節の両方を対象とした運動療法が推奨されています。股関節では、お尻の後方から外側にある筋肉を中心に鍛えることが重要とされています。一方、膝関節では太ももの前側にある大腿四頭筋などを鍛える運動が用いられます。

つまり、膝が痛いからといって膝だけを鍛えるのではなく、股関節の筋肉も含めて運動することが有効な場合があるのです。また、日本整形外科学会の「変形性膝関節症診療ガイドライン」でも、運動療法は痛みの軽減や身体機能、日常生活動作の改善に有用であるとされ、強く推奨されています。

ただし、膝蓋大腿部痛と変形性膝関節症は異なる状態です。すべての膝の痛みに対して同じトレーニングが効果的とは限りません。大切なのは、痛みの原因や身体の状態に合わせて、必要な運動を選ぶことです。

膝への負担を考えた股関節トレーニング3選

ここでは、股関節まわりの筋肉を使うための基本的なトレーニングを3つ紹介します。

いずれも、膝に強い痛みがない方が身体の使い方を練習するための一般的な運動例です。

1.ヒップリフト

仰向けになり、両膝を曲げて足を床につけます。その状態からお尻をゆっくり持ち上げ、肩から膝までが一直線になる位置で止めます。腰を大きく反らせるのではなく、お尻の筋肉を使って股関節を伸ばすことを意識しましょう。

大殿筋を中心に、股関節を伸ばす筋肉を使う練習になります。

2.クラムシェル

横向きになり、股関節と膝を軽く曲げます。両足を合わせたまま、上側の膝をゆっくり開きます。このとき、骨盤が後ろへ大きく倒れないよう体幹は安定させましょう。

股関節を外側へ回す筋肉を使うトレーニングで、お尻の筋肉を意識する練習として取り入れられます。

3.椅子を使ったスクワット

椅子の前に立ち、足を肩幅程度に開きます。お尻を後ろへ引きながら股関節と膝を曲げ、ゆっくり椅子へ座ります。

その後、足で床を押しながら立ち上がります。この運動では、大殿筋や大腿四頭筋などを使いながら、股関節と膝関節を協調させることができます。

※膝の向きを無理に固定する必要はありませんが、痛みが出ない範囲で安定して動けるように意識しましょう。

最初は少ない回数から始め、身体の状態に合わせて徐々に増やしていくことが大切です。

膝の健康には「股関節+体幹+足関節」の連動が大切

ここまで股関節と膝関節の関係について解説してきました。しかし、実際の身体づくりでは、もう一つ大切な視点があります。それが「体幹」です。

体幹には、背骨や骨盤を支え、手足を動かす際に身体をコントロールする役割があります。

しゃがむときには足首を曲げる動きが必要であり、その可動性によって膝や股関節の使い方が変わる場合があります。つまり、膝への負担を考える際には、股関節だけでなく体幹や足関節も含めた全身の動きを見ることが大切なのです。

ただし、体幹が弱いから膝が痛くなる、股関節が硬いから膝を痛める、と単純に決めつけることはできません。筋力や柔軟性だけでなく、普段の活動量、運動習慣、体重、過去のケガなど、さまざまな要素が関係します。

だからこそ大切なのは、「膝だけを鍛える」のではなく、「身体全体をうまく使えるようにすること」。股関節の筋力を高める。膝を支える筋肉を鍛える。足関節の動きを確保する。体幹を安定させながら手足を動かす。

これらを一人ひとりの状態に合わせて組み合わせることが、より快適に動ける身体づくりにつながります。膝に違和感を感じたときには、膝だけでなく股関節や身体全体の動きにも目を向けてみてください。

目指したいのは、単に膝の痛みがない身体ではありません。10年後、20年後も自分の脚で歩き、好きなことを楽しめる身体。そのために、股関節・膝関節・体幹をバランスよく使える身体づくりを始めてみましょう。


※膝の痛みが強い場合、腫れや熱感がある場合、膝がロックする場合、外傷後に体重をかけられない場合などは、運動を自己判断で続けず、医療機関に相談してください。

参考までに、別のブログでも解説してますので、こちらもご覧ください。

ジェイトコアフィットジムでは、このような体の繋がりについての機能的トレーニングを実施しています。

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